ヒョウモントカゲモドキの繁殖のやり方☆コアなファンはハマるかも?
2019/09/03
ヒョウモントカゲモドキの繁殖のやり方は他と比べて容易です。しかし、命を誕生させるわけですから、親の仕事は大変なもの!親にも子にも優しい繁殖を目指す必要があります。
今回は繁殖に向くオスメスの選び方や繁殖前、繁殖後の環境設定などをご紹介します。
読みたいものを選んでね↓↓↓↓
ヒョウモントカゲモドキを繁殖して本当に大丈夫?
ヒョウモントカゲモドキは繁殖が難しくないことから、ブリードにチャレンジしたい方も多いですよね。しかし、「生まれたはいいけど飼育できない」といった、生まれた子が不幸になることだけは避けたいものです。
繁殖はドキドキ感や達成感が得られるものですが、命です。「生まれた子は○○さんに譲る」「自身で育てる」など生まれた子をどうするかの計画をしっかり立てて繁殖を行いましょう。
ヒョウモントカゲモドキの繁殖に適したオスメスの選び方
繁殖には、それに適したオスとメスを選ぶ必要がありますよね。ではまず、オスとメスの判別方法からご紹介しましょう!
オスとメスの見分け方
オス・メスの判別は、小さなうちは難しいですが、成長するとだんだんオスらしい体になるので分かりやすくなります。(全長15㎝ほどになれば判別可能になる)
オスの総排泄孔(おしっこ、うんちを出す部分)辺りに注目しましょう。(下記の写真を参照)オスには尾の付け根にコブっぽいものが2つありますよね。
これは「クロアカルサック」と呼ばれるもので、ここにヘミペニス(トカゲやヘビなどのオスだけが持つ生殖器)が収められているんです。分かりやすいオスの証!
また、総排泄孔の上の部分(両足の付け根の辺り)を見て頂くと、ウロコがV字型をしているのが分かりますね。(分からなかったらすみません(^^;))これは前肛孔と呼ばれるもので、オスが縄張り主張のマーキングをするためのものとされます。
オス
画像引用元:https://ux.nu/1ivLd
↓メスには2つのコブも前肛孔も確認できません。
メス
画像引用元:https://ux.nu/Lc6o2
繁殖可能な大きさは?
繁殖はオス45g、メス50gほどまで育てば可能となります。だいたい生後1年以上経過したアダルトサイズと呼ばれる大きさに成長した子ですね。
繁殖可能なサイズになるまでは繁殖を控えましょう。体が出来上がっていない内は繁殖をしても卵が詰まってしまうことがあり、メスの体にもよくありません。
(人間に置き換えてもそうですよね。子供が産める体(初潮)になったからと言って、成長段階の子供が赤ちゃんを産む行為は危険が伴います)また、せっかく産んでも孵化してくれないこともあります。
まずは一年~2年ほどかけてオス・メスともに健康体に育てましょう!
ヒョウモントカゲモドキの繁殖にクーリングは行うべき?
レオパさんの「繁殖したい!」という気持ちを高めるために、クーリングという方法が用いられます。
野生のレオパさんは冬眠後に繁殖期を迎えて交尾をします。つまり飼育下でもこの条件を作れば繁殖しやすくなるというわけですね。冬の間に加温も餌を与えることもせず休ませることで繁殖率を高めます。これをクーリングと言います。
低温状態(20℃くらい)、餌を与えずという状態をひと月ほど続けます。もちろんいきなり行うのではなく、「徐々に低温」、「徐々に餌を減らす」という感じで準備が必要です。
かなり慎重に行わないと死の危険も!
クーリングは繁殖率が上がる行為ではありますが、行わないと発情しないというワケではなく、必須の行為ではありません。そればかりか、準備段階から温度管理と食事管理をしっかり行わないとヒョウモントカゲモドキが死んでしまうこともあります。
WC(ワイルド個体)の子と違い、CB(ブリード個体)の子は、性成熟さえしていれば繁殖は可能とされ、最近はクーリングをさせずに繁殖させるブリーダーも少なくありません。本当にクーリングをするべきなのかをよく考えて、実行する場合はしっかり下調べをしましょう。
ヒョウモントカゲモドキの繁殖はココに注意!
画像引用元:https://ux.nu/q8Ibf
メスが尻尾を上げる、「受け入れ態勢」が見られれば交尾となります。しかし、繁殖前にいくつかの注意点があります!
丈夫な体つくりを!
たとえサイズが繁殖可能であっても、ガリガリにやせ細った体では繁殖を乗り切ることができません。しっかり栄養を摂らせ、十分太らせたうえで実行しましょう。
また、当たり前ですが病気のヒョウモントカゲモドキを繁殖に使うことは止めて下さい。
メスが嫌がる場合はやめよう
繁殖させたい気持ちはわかりますが、双方の気持ちがあります。オスが交尾をしたくてもメスが怖がったり、オスを噛みつくなど嫌がるそぶりが見られる場合は無理せず次回に持ち越しましょう(^^;)
もし、上記のような問題はないものの、お互い何の反応が見られない場合は2~3日そのままにして様子をみて下さい。
ヒョウモントカゲモドキの産卵時の環境は?
交尾後、数週間でメスのお腹に卵が見えます。抱卵と言いまして、この期間に卵が産みやすい環境を作ってあげる必要があります。床を掘る仕草が見られたり、食欲がなくなってきたら産卵間近!交尾後のメスは食欲が増すので分かりやすいですよ。
産卵場を作ろう
産卵場とは、卵を産むための場所ですね。用意する物は、
・大きめのタッパー(メスの体が余裕で入るサイズ)
・ヤシガラやバーミキュライト(少し湿らせたもの)
画像引用元:https://ux.nu/j6hT6
ヒョウモントカゲモドキのメスは穴を掘って産卵するため、タッパーに5㎝ほど用意した土を入れてあげましょう。※卵の上下を反対にしてしまうと孵化率が下がります。卵の上側にペンで印をつけるなどして必ず同じ向きで孵化させましょう。
そして、産卵が済んだら卵を専用ケースやバーミキュライトなどを入れた物に移し、適温(25~30℃)で40~60日ほど待ちましょう。
交尾後、産卵後は栄養をたっぷり与えよう
ヒョウモントカゲモドキは、1シーズンに一度の交尾で半月~ひと月おいて何回か産卵します。お母さん大変(◎_◎;)
交尾後は良い子を産むために体が栄養を欲しがります。また、産卵後は体力が酷く消耗するため栄養をたっぷり摂る必要があります。カルシウムやビタミンなどをしっかり補ってください。
画像引用元:https://ux.nu/mghyL
ヒョウモントカゲモドキの繁殖のやり方★まとめ
卵が産まれても無事に孵化するまではドキドキしてしまいますよね。残念ながら卵が無精卵だったという場合もありますが、落ち込まずにまた時期をみて臨みましょう。
それでは今回の記事を整理します。
①繁殖をする前に、生まれた子へ責任が持てるのか考えよう。
②繁殖させるオスメスは健康かつアダルトサイズであること。オス45g、メス50g以上あること。
③クーリングを行わなくても、ブリード個体は繁殖可能。クーリングを行う場合は温度や餌の管理をしっかり行う必要があり、失敗すると死の危険性もある。
④産卵時はタッパーや土を用意し産みやすい環境を作ってあげよう。
④交尾後、産卵後は体力が消耗したメスにしっかり栄養を摂らせよう。
容易に繁殖できるからといって、元気な子が生まれてくるとは限りません。繁殖の注意事項をしっかり守り、母子ともに健康な産卵になるよう環境を整えてあげて下さいね。